電圧計で見るコンデンサの充電と放電
学習指導要領: A-level RP9, Tle (dipôle RC), AP2, APC, Sek II
目的¶
コンデンサの充電と放電の曲線を記録し、時定数 RC と、並列につないだ2個のコンデンサの静電容量を求めます。
実験装置¶
9 V の電圧源、切り替えスイッチ、10 kΩ の抵抗、1000 µF のコンデンサ(\(\tau\) = 10 s)と、コンデンサの両端につないだ電圧計があります。スイッチの刃受け「1」は電圧源の+極に、刃受け「2」は−極に、共通端子は抵抗につながれています。位置「1」ではコンデンサは抵抗を通して充電され、位置「2」では同じ抵抗を通して放電します。刃は刃受け「2」に入っていて、コンデンサは放電した状態です。
手順¶
- 取っ手をドラッグするかパラメータカードで位置「1」を選んで、刃を刃受け「1」に切り替えます。ツールバーのシミュレーション時計を使って、1分間、5 s ごとに電圧を記録します。
- 刃を刃受け「2」に切り替え、放電中の電圧を同じように記録します。
- 放電について \(U(t)\) と \(\ln U(t)\) のグラフをかき、傾きから \(RC\) を求めます。
- 部品パネルから2つ目のコンデンサをドラッグして1つ目の上に置き、パラメータカードで 1000 µF にします。それをケーブルで1つ目と同じ2本のバスにつなぎ、並列にします。
- もう一度刃を刃受け「1」に切り替え、時計を使って、電圧が 5.7 V(9 V の 63%)に達するまでの時間を求めます。\(\tau = R \cdot C\) から、2個のコンデンサを合わせた静電容量を求めます。
予想される結果
充電では、10 s(\(\tau\))後に電圧は約 5.7 V(9 V の 63%)に達し、50 s 後にはほぼ 9 V になります。放電では、10 s で電圧は初めの値の 37%、つまり 9 V から 3.3 V に下がります。放電の \(\ln U(t)\) のグラフは、傾きが \(-1/RC\) ≈ −0.1 s⁻¹ の直線です。2個のコンデンサを並列につなぐと、5.7 V に達するのは 20 s 後です。\(\tau\) は2倍になり、2個を合わせた静電容量は 2000 µF で、並列につなぐと静電容量は足し合わされます。
問題¶
- 20 kΩ の抵抗を使うと、充電時間はどう変わりますか。
- 充電電流が最初の瞬間にいちばん大きいのはなぜですか。
- 放電のとき、抵抗を流れる電流の向きが逆になるのはなぜですか。回路をもとに答えてください。電荷はどこからどこへ流れますか。
- このようなコンデンサ2個を直列につないだら、\(\tau\) はいくらになりますか。その場合、静電容量が小さくなるのはなぜですか。
解答
- \(\tau = R \cdot C\) は2倍の 20 kΩ · 1000 µF = 20 s になります。電圧が 5.7 V に達するのは 10 s ではなく 20 s 後で、コンデンサがほぼ完全に充電されるのは 50 s ではなく約 100 s 後です。
- 最初の瞬間、コンデンサは充電されておらず両端に電圧がないので、9 V がすべて抵抗にかかり、電流は 9 V / 10 kΩ = 0.9 mA になります。コンデンサが充電されるにつれて、その電圧が電圧源に逆らうようになり、抵抗にかかる電圧が下がって、それとともに電流も小さくなります。
- 充電のとき、電荷は電圧源の+極から刃受け「1」、共通端子、抵抗を通って、抵抗の側にあるコンデンサの極板に流れこみ、この極板が正になります。位置「2」では電圧源は閉回路から外れ、抵抗、共通端子、刃受け「2」がその極板を−極につなぎます。そこにはもう一方の極板もつながっているので、電荷は正の極板から抵抗を通ってスイッチの方へ戻り、充電電流とは逆向きに流れます。
- 直列では \(1 / C = 1 / C_1 + 1 / C_2\) なので、1000 µF のコンデンサ2個で 500 µF になり、\(\tau\) = 10 kΩ · 500 µF = 5 s です。2個のコンデンサには同じ電荷がたくわえられ、電圧源の電圧は2個に分かれてかかるので、ある電荷をたくわえるのに2倍の電圧が必要になり、\(C = Q / U\) は半分になります。